《がん予防》トークが総合的な保険提案の奥行を拡大

(執筆:森 克宣 株式会社エフ・ビー・サイブ研究所)

がん予防は《予防の話》でありながら、予防とは逆のポジションにある《保険》の重要性を呼び起こしてもくれます。しかも、その広がりは《がん保険》のみならず、一般の《生命保険》、特に《保険料積立型の生命保険》にも至るのです。具体的には…

1.生活習慣次第で《がんリスク》は変わり得る

“国立がん研究センター”では、今もなお“がんに関わる発表データ更新”が続いています。しかも、がん予防の基本が“生活習慣改善”にあるというスタンスは、維持されていると言うより、むしろ強化傾向にあると捉えられるのです。
ただ、この《病気予防=生活習慣改善》という、いわば“当たり前”でもあり得る構図が、なぜ今、大きな注目の的になっているのでしょうか。そこには《がん》に対する見方の大きな転換があると言えるはずです。

2.《がん》に対する見方の大きな転換とは…?

その“大きな転換”とは、申し上げるまでもなく、《がん》が不治の病から“治る”病気になって来ているということです。《予防ができる》ということは、原因も(たとえある程度でも)明らかになって来ているということで、それは同時に《治療が可能》だという印象に繋がります。
それなら正面から『《がん》は治療可能だ』と言えばよさそうなものですが、そうも行きません。なぜなら《がん》の治療には多大な時間と費用が掛かる上に、場合によっては、様々な後遺症を招くことがあるからです。人によっては、《がん》は今も致命的な病気なのです。

3.話の流れで表に出せる《保険の3つの役割》

そのため、《がん》は《治療よりむしろ予防が大事》な病気だと言えそうなのです。そして、感情を排して冷徹に分析するなら、ここに《保険の3つの役割》が見えて来ます。
その第一は、《がん》を患った時の“治療費”の準備です。これは“がん保険”が直接的に受け持つ分野でしょう。しかし、第二がん治療が長引いた時や、第三の治療が終わった後も従来の仕事ができなくなったような時への備えはどうすべきなのでしょうか。

4.がん保険と保険料積立型の生命保険の提案!

ここに既に《生涯リスクの3大要素》とも言うべきものが、典型的な形で顔を出します。その3大要素とは《過大な費用》《時間の喪失》《日常の激変》です。
《過大な費用》は、治療費等に限るなら、“がん保険”でカバーすることも可能でしょう。しかし、闘病生活が長引いた場合、その間の生活は、非常に苦しいものになりかねません。家族がいれば、なおさらでしょう。それが《時間の喪失》の問題です。
そして、治療後も元の仕事に戻れないなら、その後の《日常の激変》を乗り越えなければなりません。日常を変えるには、やはり時間と費用が不可欠なのです。

5.《がん予防》が語る《4つ目》の大きな要素

しかも、がん予防は食生活や睡眠や運動等の《日常生活》に目を向けさせます。《がん》は生活習慣病だとされるからです。『苦難の回避には日常の努力が欠かせない』というのは、言葉にすれば、むしろ当たり前過ぎるものですが、実は『その時はその時』として案外忘れられるものでもあるのです。それを“国立がん研究センター”が、声高く語ってくれます。
それは、『いざとなったら貯蓄を取り崩す。家を売ってもいい』という投げやりな発想と、『コツコツ保険料を支払うことで先行きに備える』という着実な姿勢との違いを、非常に的確に語り切っていないでしょうか。

6.死亡保障or解約返戻金という契約構造の強み

そして、そんな視点に立つと《時間の喪失》や《日常の激変》に対応するために“解約返戻金”が得られる終身保険や超長期保険を、顧客に勧めやすくなるはずです。もちろん資金を作るためだけなら、他の手段もあり得ます。
しかし、冷徹さを続けるなら、まだまだ死の危険が小さいとは言えない病気である《がんの罹患率が上昇》している今日の状況下で、《死亡保障》を外すことは、むしろ難しいでしょう。
そして死亡保障を定期保険で行い、別途保険以外で積み立てを行おうとすると、ほとんどの場合“終身保険”や“超長期保険”を選ぶ方が費用対効果が良くなると言えると思います。

7.《がん予防セミナー》ストーリーが持つ威力

そんな背景から、この度2016年に初版を発表した《がん予防セミナー&プレゼンツール》を、大幅刷新しました。そして、50分程度のセミナーばかりではなく、20分程度のプレゼンや、10分程度の立ち話的対話にも活用できるよう、そのストーリーを《3パターン》に分けてツール化しています。
50分程度のセミナーツールの活用例としては、たとえば地域の法人会等でこのセミナーを実施すると、企業経営者に『従業員の生活習慣を改善しよう』とアピールできるため、関心を持った企業の《社内セミナー》を行うこともできるでしょう。
一方セミナーを実施しなくても、20分や10分のツールを活用してマンツーマンでプレゼンするなら、そこでは自然に《過大な費用》《時間の喪失》《日常の激変》を語れる上に、現状の《習慣の再考》を促しながら、《日常のお金の使い方について改めて考えさせる》ことにも繋げ得るため、保険提案の奥行を広げることが促進されそうなのです。

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