目に見えない生命保険を《見える》ものにするために、生命保険の《効用事例》を語る効果を、[目には見えない生命保険を顧客に《見せる》方法]でご指摘しました。しかし、いきなり保険事例を語るのは容易ではありませんし、たとえ親しくなっても、保険の話題は出しにくいものです。
では、どうすればよいのでしょうか。

1.目指すのは《千夜一夜》物語の語り部の真似

アラビア(ササン朝ペルシャ)の古い寓話に、千夜一夜物語があります。妻の不貞を知り女性不信になったある王は、毎晩、生娘を宮殿に呼び、一夜を過ごしては翌朝殺すという悪習を繰り返していました。
これを止めようと、自ら志願して王の元に嫁いだのがシェヘラザードで、翌朝殺されないように、毎晩王に面白い《物語》を聞かせる話です。
シェヘラザードの物語にすっかり夢中になった王は、翌日も話を聞きたくて、シェヘラザードを殺しませんでした。その命がけの話の中には、「シンドバッドの冒険」も含まれています。

2.現代社会には知っておくべき話が非常に多い

面白い話を作り続けるのは至難の業でしょうが、顧客が《関心》を持ちそうな話題、あるいは関心を《持つべき》話題なら、昨今、本当に豊富です。
経営者には、パワハラや働き方改革のような社会的課題ばかりではなく、コロナ禍を生き抜いている企業の例話や、もっと身近に、従業員の動機付けや顧客のクレームへの対峙法等、様々な《日常課題》が山のようにあるからです。
個人には、単なる防衛的な老後ではなく、富豪商人を隠居後に日本地図を編纂した伊能忠敬のように《人生を二度生きる》ような大きな話から《人間関係上での知恵》の話もたくさんあります。

3.どんな姿勢の《語り部》になるべきなのか?

ただし、『私、面白いことを語りますよ』という姿勢は危険でしょう。『面白くない』と言われてしまうと一巻の終わりだからです。
そのため『あなたが知っておくべきお話があります』というスタンスが妥当でしょう。しかも、シェヘラザードのように命が懸かっているわけではありませんので、聞いてくれる人を探す姿勢で十分でしょう。そして、その話を《聞いてくれる》人こそが、生命保険の見込み客の《卵》なのです。

4.保険と距離を保ちながら保険からは離れない

しかし保険の話ではなく、経営者や個人が知っておくべき話をしても、保険の話には繋がらない懸念も残ります。たとえば、企業が受け取れる助成金や優遇税制の話をして感謝されても、保険の話を始めるとシャットアウトされかねないということです。
そのため、《保険営業者ならではのスタンス》を強調する必要があるのです。それは、まさに《保険営業者だからこそ気付き、掘り下げ、語ることができる》という印象の形成です。
では、どうすればそんなことが可能になるのでしょうか。

5.《信用》と《人間関係》を掘り下げてみると

それは、たとえばビジネス現場では《信用》に注目し、それが失われるケース、回復するケース、増大するケースを観察することをお勧めします。《信用》には、対顧客や取引先や対金融機関のみならず、社内の上下関係にもあり得ます。
一方で個人生活なら、《人間関係》の悪化、回復、良好化に注目して、社内や顧客や家族や親戚やご近所さんやお店の人の話に、耳を傾けることでしょう。
経営者であれ個人であれ、真摯に関心を示すなら、本当に《深い》ところまで話してくれるものです。そして、それを《編集》して《自分の物語》にします。

6.受け入れてくれる先を増やす《IDカード》

抽象的な話ではなく、具体的な内容を知りたい方には、(株)エフ・ビー・サイブ研究所が、2000年以来、毎月作り続けている《保険営業者の皆様が使う話題》のサンプルをご紹介します。同社が、新日本保険新聞(生保版)に、毎月提供している《全面企画記事》を含めれば、その始まりは1997年になります。
まだ、千夜一夜物語には届きませんが、それほどこの社会は話題に満ちているということです。そして、そんな話題を語るシェヘラザードになってしまうなら、『その会社(人)が興味を示した保険は、これでした』という、こう言ってよければ《ベタ》な繋ぎから、保険を語ることができるはずなのです。
そうでなくとも、ビジネスと生活の《語り部》というポジションは、しばしば《IDカード》のように、受け入れてくれる先を増やしてくれるものだと思います。

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